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愛された者には Ⅲ

ある晩。
新しく加わった若い女性スタッフのひとりから電話があった。

「あの……。お話したい事があるんですけど」
「なぁに?」
「あの……。みかえるさんがお休みの日はみんな掃除をしないんですけど、どうしたらいいですか?」
「そん事言われても……。みかえるが休みの日の事じゃみかえるにはどうしようもないし、相談するならみかえるじゃなくて、店長に言ったら?」
「あっ……。はい……。じゃあ、そうします……」

会話は終了したのだが、彼女は電話を切ろうとしない。
他にも話したい事があるのかと訊ねると、こう切り出した。

「あの……。みかえるさんの宗教に、私も勧誘されるんですか?」
「……、……はぁっ?」
「あの……。みかえるさん、宗教のヒトなんですよね?」
「……、……宗教?」
「怪しい宗教をやってて、みんなを勧誘してるから気をつけろって言うヒトがいるんですけど……」
「ウチのスタッフ?」
「はい」
「いや、みかえるはなんの宗教にも属してないけど?」
「本当ですか?」
「うん」
「でも、みんなを誘ってるんですよね?」
「何に?」
「あの……。みかえるさんの本を買えとか……」
「そう言われて、買わされたって?」
「いや……。買わされたかどうかまでは……」
「だよねぇ。んな事、言った事ないもん。……ってか、そもそもプライベートな話、してないもん」
「そうなんですか?」
「みかえるがそちらの皆さんと談笑してるの見た事ある?」
「いゃあ……、ないですね」
「でしょ?もし、百歩譲ってみかえるが宗教やってたとしても、其れを、仕事上のやむを得ない会話しかしないヒトが知ってたり言いふらしたりしてる事の方が可笑しくない?」
「……そうですね」
「申し訳ないけど、何を信じるかは自分で決めて下さい」
「あっ……、はい。分かりました」

其の後、彼女はちょくちょく電話をかけてくるようになった。
仕事上の疑問の相談が主だったが、吹き込まれた噂や陰口の真相を、彼女なりに見極めようとしているようだった。

そして、ついに彼女が「葬式ごっこ」の運営スタッフに、反論をし始めた。

「みかえるさんは宗教なんてやってないし、勧誘もしてないです!」

其れに対し、「葬式ごっこ」運営スタッフは、こう言い放ったそうだ。



「宗教をやってるじやなくて、天乃みかえるは『自分は神だ』って言ってるんだよ!」



…………ほほぉ。
なかなか愉しい冗談だ。

Cosmos-Michael

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愛された者には Ⅱ

平成二十年九月十七日
葬式ごっこ、其の後。 
入社から約七ヶ月。
様々な事情で五名が退社され、新たに五名とアルバイト一名が加わった。
来月には店長も入れ替わり、本社の関連部署の方々も大幅に入れ替わるから、全く先行きの想像が出来ない。
でも、ね
お陰で、店内の空気が大分変わってきた。
一番不思議なのは、今までみかえるに話し掛けてくるヒトなど皆無だったのに、朝から心地好い挨拶と雑談が出来てる事かしらん。
新たに加わった方達は「葬式ごっこ」の事など知らないから、「すっごく話易いから」って、みかえるにガンガン話し掛けてくる。
仕事についての質問なんかもされちゃってる。
「為になる」なんて歓ばれちゃってる。
さぁ、其処で「葬式ごっこ」運営スタッフの方々は、明らかに戸惑った。
新しいスタッフの中には、「葬式ごっこ」運営スタッフの方達を「苦手だ」と仰る方もいる。
頑なに、みかえるを独りにするよう振る舞っていた女性スタッフには、新しいスタッフの方々は話し掛けようとしない。
みかえるが一番嬉しかったのは、多分みかえるを一番嫌っていた(であろう、あのオーラの美しい)スタッフの態度が変わり、優しい口調で話し掛けてくれるようになった事。
当たり前の挨拶さえ出来なかったのに、何が彼を変えたのか不思議でならない。
今後どうなるかは分からないが、空気が変わって来ているのは事実。
みかえる自身は、出来るだけにこやかに過ごすよう心掛けている。


『安津彌』の構成で大わらわだった七月頃から(なにせ、通常なら「初校」「再校」の二回で済む筈なのに、出版社方面の手違いで「三校」までかかったので)其れ処ではなかった為、どうぞお好きにやってて下さいという状況だった。

イヂメている筈のみかえるは暖簾に腕押し、新しく入ったスタッフは参加してくれないとなると、「葬式ごっこ」運営スタッフも方針を変えざるを得なかったらしい。

……そう。
第二ラウンドに突入です。

実際、七月から九月までは校正で忙しく、本当に彼らを気にしている余裕はなかった。
みかえるにとっては生命を削って書いている『安津彌』、注げられるエネルギーがあれば、全て『安津彌』に注ぎたかったから。
其の間に、彼らは新たな方法で、新しいスタッフを取り込みに掛かっていた。

曰く、
「天乃みかえるって怪しい宗教をやってて、みんなを勧誘してるんだよ」

……まったく。
寝耳に水である。

Cosmos-Michsel

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愛された者には Ⅰ

新たな職場で働き出すと同時に、明らかな「イヂメ」が始まった。

其処は、業界では(世界的に)指折りの企業の直営店。
昔から、みかえるも趣味程度に愉しんでいた機材を販売したり、宣伝したり、リサーチしたり、ショールームとしての役割も兼ねているショップ。
其のオープニングスタッフとして雇って頂き、以後今日まで、生業として従事している。

みかえるは女性では最年長、すぐ年下のスタッフとも十歳以上離れていた。
其れでも、研修期間中は殆どのスタッフと普通にやり取りで来ていた。
……しかし。
研修二日目、いや、初日の午後位から、「どうも、嫌われたかな」と思った方がいた。

とても奇麗なグリーンのオーラを放って(案の定、此の方のオーラには一目惚れだった)いて、でも根本にくすんだ響きを持っていたので、以前物凄く傷ついた事があるんだろうな、と感じた方だ。

仲良くなりたいな、と、一番そう思った方だった。
だから、其の方の行動や話し方が気になったのだと思う。
取り立てて此方から話しかけたりはしなかったのだが(とても出来なかった、が正解)、どうも、心底「気に入らない」と思われてしまったようだ。

店長いか数名を除きオープニングスタッフは皆若いので、みかえるおばさんはなかなか上手に溶け込めず、そんな日々が続いた頃、誰かの発案である事が決定されたのだそうだ。



「全員で天乃みかえるを無視しようぜ」



此処からは、其の後のみかえるのつぶやき日記を抜粋してみる。

平成二十年四月二十八日
言わずと知れた『パニック発作』
既に体質となってしまったのだろうか?
どうも、 心理戦には弱い。

平成二十年五月十日
「必要」とされているかいないかは、結構重要。
「廃除」を望まれてるのは、結構しんどい。
みかえるは、何をすべきでしょうか?

平成二十年五月十三日
「廃除」、されちゃうのかも……。

平成二十年五月二十九日
色んな意味で余裕がなくて、優しくない。
こんなにアタマ悪かったっけ?
こんなに使えないヤツだったっけ?
バランスが取れてない。
作家もカウンセラーも生業も、サクサク回ってるとは言い難い。
う~~~~~~~んっ!
到達点が、霞んでる。

平成二十年五月三十日
In My Defence……
みかえるの最大の欠落は家族がない事だろう。
友人諸氏にも指摘されるが、
家に帰って一日のあれ此れを語れる環境にない事は、救いがないに等しい。
故に、mixi相手に吐露するのだ。
……言い訳だけど。
叱ってくれる方、励ましてくれる方、共に笑い、泣いてくれる方、
或る意味実の家族以上に心を分け、心を砕き、心を掛けて頂けて、嬉しい限りである。
其れらが欲しくて、吐露するのだ。
……言い訳だけど。

平成二十年六月二日
今日も元気に、
「葬式ごっこ」
の餌食です。
お疲れ様だよね~。
よくエネルギー続くよね。

平成二十年六月十六日
みんなで一緒に「みかえるを無視しようぜ」と、先導した輩がいるんだそうな。
其れに乗っちゃって、積極的に実行するヒト。
乗らないまでも、ほぼ実行と変わらぬポジションをとるヒト。
様々です。
いっちゃんオドロキだったのは、
此の件を「何とかする為に色々考えて手を打って」いる「筈」の上司が、
其の事実を一っ言もミケに話さなかった事。
しかも、既に「解決してる」と考えているらしい。
なんだかな。
で、其の首謀者のひとりが、
漸く病気療養から立ち直って出社したばかりのうら若い女性スタッフを「退職」に追い込んだ、あのスタッフが、
(心底オドロキですが)職場を去るそうです。
……が。
今後も、此の職場の行事には参加するらしいです。
なんだかな。

平成二十年六月二十五日
今日も変わらず葬式ごっこは絶好調。
其処まで意地になって何が愉しいのやら。
最初はやられてた方だった筈の貴女!
今では(例の辞めた首謀者になり替わり)立派な先導者。
其の踵の返し方に、び・つ・く・りです。
みかえるは、
「裏表」は、
大キライ!



こんな状態の中、『安津彌』の校正を続けていました。

Cosmos-Michael

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お世話になりました

平成二十年二月二十一日。
お花屋さんは、其の前日まで。
みかえるは、新しい職場で働く事になった。

悩み始めたのは、平成十九年の六月くらいだった。
みかえるは、お花屋さんでは本当に役立たずで、何も出来ない自分がとても惨めで哀しかったのだが、大変恩を感じてたので、何かお役に立てないかと思って来た。
……でも、十月くらいに電池が切れた。
久しぶりに、「死なないように」「死なないように」と、毎日言い聞かせてないとアブナイ自分を感じてた。

お花は綺麗で可愛くて、優しくて健気で、本当に本当に大好きなのに、観てるとどんどん辛くなった。

ふと気がつくと「どぉしたらいいんだろ?」と呟いたり、溜息ばかりで、お花屋の皆さんにも沢山ご迷惑を掛けていた。

初めてなんだ、こうゆう風に「仕事の出来ない奴」をやるのは。
身の置き所がなくて、切なくて、誰にも相談出来なくて、ただ苦しくて。

やっぱり、親しい友人にはバレちゃったけど、此の苦しさをどう表現していいのか分からなくて、的外れな告白ばっかりだと思った。

お正月(平成二十年元旦)に実家で兄嫁と話した時、初めてしっくりする言葉が出た。

「毎日がつまらない…」

以前の職場では、やる気が先に立つ衝突が多くて悩む事もあったけど、毎日少しずつでも達成点があって月末には結果も出せたけど、お花屋さんでは「みかえるがお荷物」なので、段々其処に居る事が辛くなって来た。

お花屋さんの皆さん、は本当にステキなヒトばかりで、こんなに人間関係で悩まなくていい職場は初めてだった。
なのに、みかえるは苦しかった。
だから、余計に申し訳なくて、辛かった。

一番先が観えなくなってた時、『唯眞仁』の出版を迷って居た時に、手を差し延べてくれた恩はどうやっても返し切れなくて、更に申し訳なさが募った。

更に悪い事に、パニック発作が襲ってくるようになり、もう降参しようと思った。

お花屋さんから離れようと決めたのは一月四日。
平成二十年の、初出勤の日だった。
其れから、じっくり探して、本当にやりたい仕事かどうか検討して、考えて考えていたら、今回縁を頂いた職に行き当たった。

兎に角、五年計画で予定を考えた。
出来る限り、精一杯頑張って。
残りの人生、出来るだけイキイキ過ごせるように。

お花屋の皆さん。
本当にお世話になりました。
たいしてお役に立てずに、申し訳ありませんでした。
また、寄らせて頂きますので、宜しくお願い致します。

こんなみかえるに「お疲れ様」と、お花屋さんは花束で見送って下さった。
あんなおっきな花束、初めて頂きました。
……有難う御座居ました。




其の後、勤め始めた職場では、入社直後から過酷な「学び」が山のように待っていました。

Cosmos-Michael

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みかえる白書130

平成七年八月六日。

其の日は日曜日だった。
朝からよく晴れた、暑い日だった。

テレビには原爆ドームが映り、厳かに式典が始まっていた。

「黙祷」
ゴ~~~ン。

其の時。
けたたましく電話が鳴った。

「血圧が下がっています。急いで来て下さい」

直ぐに車を走らせ、T海大学病院に向かった。

真夏の日曜日。
当然、大渋滞。
普段は40分で到着するのに、一時間経っても半分過ぎた辺り。

……間に合わない。

病院に到着、エレベーターに駆け込む。
早足で病室に向かうと、ナースステーションの前で担当M医師に両手を広げて制止された。

「申し訳ありません」

其の一言で、父が、もう逝ってしまったのだと識った。

眠っているみたいに静かな表情だった。
少し微笑んでいた。
看護師の話では、眠るように穏やかに息を引き取ったのだそうだ。
苦しまずに旅立てたのが、せめてもの救いだ。

其れからどうやって帰宅したのか憶えてない。
ちゃんと運転して帰ったようだが、記憶は途切れ途切れだ。

はっきり意識が戻ったのは、夕方だった。

「ミケちゃん、御飯食べたの?」

叔母の呼び掛けに気づいた時、受話器を握っていた。
叔母の話によると、お寺に戒名を依頼したり、親戚に連絡したり、婦人会に喪服の手配をしたり、美容院に着付けの予約をしていたそうだが、全く記憶にない。

其の後も記憶は途切れ、憶えているのは其の夜の事。

「友引」で、通夜は翌晩になった。
久し振りに帰宅した父を真ん中に母と兄が川の字になり、みかえるは父の足を掴み、年長の姪がみかえるの背に張り付いて雑魚寝した。
こんなに幸せで哀しい雑魚寝は、もう二度と体験したくない。



十三年が過ぎた。

未だ納得していなかった。

「亡くす」のは「無くす」でも「失くす」でもない事は分かってる。
病んだ器の「生」に執着しているのでもない。
「親を亡くす」事を受け入れられるには、未だ未熟なのだろう。

兎も角。
十三年目に、「十三年目の命日」で終わる作品を出版出来た事は、一生の誇りだよ。




またじきに、今年も其の日がやってくる。


……観てるよね?みかえるパパ。

貴方の子にして頂いたから生まれた作品なんだ。

貴方が其方で誇れるように、ステキな「孫」に仕上げたからね。


Cosmos-Michael


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みかえる白書129

平成二十年七月十八日。
長女『安津彌』を抱え、文芸社に行って来ました。
いや~!あの日は暑かった!
新宿駅から御苑前までしっかり歩きました。

面と向かって担当Jさんから『安津彌』の感想を聞くのは、正直ドキドキだったのですが、『安津彌』のストーリィや主張だけでなく、作家として大変誇らしく思える評価を頂きました。

担当Jさん曰く、
「大変『美しい日本語』で書かれていますし、文章の上手さには舌を巻きます。もっと自信を持っていいですよ!」
担当Jさんが言わんとしてるのは、
「だからこそ、天乃さんが語りたい事、伝えたい事、気付かせたい事が、きちんと表現され、読みごたえの有る作品に仕上っているんですよ」

『美しい日本語』で書かれた『上手い文章』で『読みごたえの有る作品』だからといって、必ず売れるわけじゃない。
其れは分かっているのだけど、出来れば皆に読んで欲しい。
『安津彌』には、『彼諭流』『唯眞仁』より重要なメッセージを織り込んだ。
書いては泣き、読んでは泣き、直しては泣きながら書き綴った。

どのくらいのヒトに届くのだろう。
どのくらいのヒトに響くのだろう。
どのくらいのヒトに、更に「伝えたい」と思って頂けるのだろう。

『傑作』を此の世に生み出せた幸運と、応援して下さる皆さまに、真心より感謝申し上げます。


Cosmos-Michael


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